ISBNコードの無い本や雑誌はどこで買取してもらえる?コードの見方や役割と合わせて紹介!
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「ISBNコードがついていない本は買取できません」
本や雑誌を売るために、古本買取ショップの買取基準を見ると、よく上のような文章を見かけませんか?
ISBNコードとは、「国際標準図書番号」のことです。
なぜ、ISBNコードのない本は買取ってもらうことができないのでしょうか。
この記事では書籍についているISBNコードの見方や、その意味についてご紹介します。
ISBNコードとは?
ISBNコードの「ISBN」とは以下の略です。
「International Standard Book Number」=国際標準図書番号
世界中には数えきれないくらいたくさんの書籍が存在します。
それらの書籍を特定するために開発されたのが、ISBNコードです。
簡単に言うと「本の戸籍」「本のマイナンバー」みたいなものです。
私たちが1人1人住民番号を持っているのと同じように、本も1冊ごとにISBNコードを持っています。
そのISBNコードを頼りに目当ての本を探したり、国や出版社ごとに分類することができるのです。
書店や図書館など本を扱う仕事には欠かせない番号なんですね。
ISBNコードの番号はどこで確認できる?
では、本のISBNコードはどこから確認できるのでしょうか。
ISBNコードを調べたい本が手元にある場合
ISBNコードを調べたい本が手元にある際は簡単です。
本を裏返してバーコードがある部分を見てみればいいのです。
バーコードのすぐ下や横に、「ISBN」と記載があるのがわかりますでしょうか?
続けて13桁の数字が記載されていますが、これがISBNコードです。
ちなみに、ISBNコードのすぐ下に「C」と記載があり、4桁の数字が続いています。
これは図書館で本を分類するときなどに使う「Cコード」です。
(Cコードは本のジャンル分類に用いられます)
ISBNコードを調べたい本が手元にない場合
本が手元にない場合も、インターネットで簡単にISBNコードを調べることができます。
出版社の公式サイト
(引用:http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000310385)
上の画像は、講談社の公式サイトの「ちはやふる」38巻についての商品紹介ページから引用してきました。
価格や発売日と一緒に、ISBNコードの記載がありますね。
大抵の場合、その本を出版している会社の公式サイトで、ISBN番号を確認することができます。
Amazonなどの通販サイト
(引用:https://www.amazon.co.jp/)
上の画像は、「シャイニング」という小説をAmazonで購入するためのページから引用してきました。
このように、Amazonなどの通販サイトでも販売されている本の商品情報を見ればISBNコードを確認することができます。
ISBNコードから本を調べたい場合
あまりないシチュエーションですが、ISBNコードしかわからなくて、本のタイトルや出版社などもわからない場合。
これもインターネットで調べることができます。
たとえばこのサイトの「ISBN」という項目にISBN番号を入れれば、当てはまる本にたどり着くことができます。
興味のある人は、手元にある本でやってみてください。
ISBNコードの番号の意味は?
ISBNの番号は、ただの13桁の数字の羅列ではなく、ちゃんと意味があるんです。
ここでは簡単に番号の意味を説明しますね。
ISBNコードは5つのパーツごとに意味がある
ISBNコードは以下の5つのパーツに分かれます。
- 接頭記号
- 国記号
- 出版社記号
- 書名記号
- チェックデジット
接頭記号
「978」あるいは「979」で統一されています。
現在日本で出版されている書籍のほとんどが「978」です。
2007年まではこの接頭記号がなく、ISBNは10桁でした。
本が増えて、さらに数字にバリエーションを持たせるために追加されました。
携帯番号の「090」みたいなイメージですかね。
番号が足りなくなったのでバリエーションを持たせるために「080」が追加されましたよね。
国記号
出版された国を表します。
日本は「4」です。
出版者(社)記号
その本を出版した個人や組織に割り振られた番号です。
2桁のところもあれば、7桁のところもあります。
ちなみに小学館は「09」、ポプラ社は「591」、エンターブレインは「7577」です。
書名記号
本の1タイトルごとに割り振られた番号です。
1〜6桁です。
上の例で言うと、小学館は出版社記号が2桁なので、999999冊まで本を出版することができます。
しかし、エンターブレインの場合は4桁なので、9999冊までしか本を出版することができません。
チェックデジット
ISBNコードに誤りがないかチェックするための1桁の番号です。
というわけで、接頭記号とチェックデジットを除く9桁から、「どこの国の」「どの出版社の」「どのタイトルの本か」という情報を読み取ることができるんですね。
雑誌や同人誌にはISBNコードがない?
実は、ISBNコードには登録義務はありません。
ISBNコードをつけなくても本を出版することはできるのです。
しかし、日本においては出版されて書店に並ぶ書籍のほとんどにISBNコードが付いています。
もちろん漫画本も含めてです。
だとしたら、古本買取できない「ISBNコードがない本」というのは、どんな本を指すのでしょうか。
ISBNコードがついていない雑誌も
日本で定期刊行されるような雑誌本には、基本的にISBNコードではなく「雑誌コード」という別のコードが付与されています。
多くの古本買取サービスは「ISBNコードがない本」を買取対象外としておりますので、雑誌を売るのは難しいようです。
ただ、雑誌という形をとってはいても、情報が多くまとめられた「ムック本」にはISBNコードが付いています。
そのため、ムック本なら買取してもらえる可能性が高くなります。
買取ショップによって基準が変わってきますので、よくチェックしましょう。
同人誌にはISBNコードはついていない?
基本的には多くの同人誌にはISBNコードはついていません。
書店などで流通する意図で制作しているわけではないからです。
ISBNコードをつけて管理したり検索したりする必要がないわけですね。
ISBNに登録するには、実は費用がかかります。
不要なのにお金をかけて、同人誌に番号をつける人はいないでしょう。
同人誌の定義の話になってきますが、わざわざISBN番号をつけて出版するならそれは「自費出版」の枠に入るのではないかと思います。
ちなみに、古本買取サービスにおいてはISBNがついていたとしても、個人出版の本を買い取ってくれるところはあまりないようです。
同人誌専門の買取ショップなどに持っていけば買い取ってもらえるかもしれません。
古い本にはISBNコードがついていない?
ISBNが国際規格として採用されたのは1967年、日本で運用され始めたのが1981年です。
よって、それより以前に出版された古い本にもISBNコードがついていません。
ISBNコードがない本は買い取ってもらえないの?
買取サービス各社がISBNのない本を買い取ってくれるかどうかについて以下にまとめてみました。
各社サービスの買取基準比較
ネットオフ、もったいない本舗などの古本買取インターネットサービスでは、ISBNのない本は取扱いしていませんでした。
駿河屋は「雑誌」「同人誌」も買取対象商品として公式サイトに記載があったので、買取してもらえるようです。
価格がつくかどうかは、また別の話ですが・・・。
また、歴史的に価値のある古い本は、ISBNコードがついていなくとも古書店に持ち込めば高額で買い取ってくれることもあります。
まとめ
ここまで、ISBNコードについてご紹介してきました。
「ISBNコードのない本は買取できない」と言っても、現在流通しているほとんどの書籍にはISBNコードがついているので、そこまで気にする必要はないと思います。
逆に言うと、恐らくISBNコードのついていない本は価値が限定的な本であるために、古本で買いたい人もあまり多くないのではないでしょうか。
たとえば、3年前のテレビ雑誌を買いたいと思う人はあまりいませんよね。
個人で出版している同人誌も、見る人が見たらお宝かもしれませんが、多くの人が欲しいものではないと思います。
だから、「ISBNコードのない本は買取しない」のです。
ですが、テレビ雑誌ならアイドルのレアな写真が載っているかもしれないし、同人誌も喉から手が出るほど欲しい人がいるかもしれません。
ISBNコードのない本でも、価値を理解して買い取ってくれるお店に持っていくのがおすすめです。